「文字本」 片岡 朗 著

また本を買いました。
片岡朗さんの本です。
近年の大ヒットフォント「丸明オールド」を
つくったことで有名な方です。

ぼくが知ったのは「デザインノート」のno.2でした。
丸明オールドのデビューが、2000年2月の
副田高行さんの新モルツだったそうですから、
この時間差が勉強不足感をものがたっていますが、、、
以後、副田高行さんの広告には頻繁につかわれています。

最近は、どんな広告にでもつかわれている感も
あるくらい有名になっているフォントです。

インタビューを読ませてもらって思ったことが、
尽く奥が深いということです。
文字の組版は好みにもよると思いますが、
ある雑誌では、平野甲賀さんが
「ベタ組みって、横から見るとラインがきっちりと
そろっているのが好きだ」といっていましたし。
が、
片岡朗さんは文字の大きさとか文字の間隔などを
ものすごくこまかく調整していました。
どちらも、場合によってつかいわけれるに
こしたことはないのですが、、、

はっきりいって、それまではベタ組みしか知らないくらいの
知識しかなかったのですが、これは衝撃でした。

で、この「文字本」です。
なんにもかたくるしくなく読めます。
漢字と造形と意味を一文字で表現したり、
読みようによっては哲学書に近い感じがしますが、、、
とても解りやすく楽しい本だと思いました。
間口が広いだけにとても奥が深い。
そんな印象です。

蛇足ですが、
ぼくが影響を受けたデザイナーを三人あげてくれと聞かれると
片岡朗さんは、もちろん答えます。